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いろんな人が会社をやめて起業していくのだが、その中でも特徴的なのが「元営業マン」
である。





要は対外折衝部門だった人間。





営業部門の人やプランナーなど、お客と直に相手をする担当者。





技術者や間接部門の人達ではない人達。





こういった、主にお客と折衝してきた人達は往々にして、起業したその後もお客に
へりくだった対応をしてしまいやすい。





あなたはどうだろう。





具体的には、会話のときの声が妙にうわずって普段の家庭での会話とは程遠い。





あるいは小走りになったりオーバーアクションになったり。





電話での会話のトーンも高い。





横で聞いていると、大の大人がまるで女性のような声色でお客に電話で説明している
シーンによく遭遇する。





どうしてこういうことが起こるのかというとそれは本人自信も痛いほどよくわかって
いる。





ぶっちゃけ、お客の前では良い人を演じなければならないと思っているからだ。





これは過去の指導役である上司や親の影響もあったのかもしれないし、あるいは反射的に
あるいはＤＮＡ的にそのようなリアクションをとってしまっていたかもしれない。





でもどうあろうと、一旦起業してしまったかぎりはそのような不自然なリアクションは
封印すべきだ。





まだそのことについて疑問があるなら廻りの人にあなたのその応対リアクションを
動画に撮ってもらい確認してみればわかる。





恥ずかしくなる。





ビギナーがゴルフスイングを動画で撮ってもらって後で見たときほど恥ずかしい。





いっぱしの事業家であるあなたは、もうお客にへりくだる必要はない。




大丈夫。





落ち着いた対応を心掛けてほしい。





お客さんも誰かに仕事を依頼しなければいけないわけ。





そんなとき思うのは、この人とこの先係わりを持って大丈夫なのかを考える。





あなたもこの先多くのお客さんと係わっていかなければいけない。





そうしたとき「僕と係わってもらっても大丈夫ですよ」ということをわかってもらうためには
ノーマルリアクションに戻すことだ。





丁寧すぎるのを慇懃無礼（いんぎんぶれい）と言うが、元営業経験者のあなたは今一度
再確認をしてほしい。





あなたを工場出荷後のクリアな状態に戻す一番の方法は、自分は経営者だということに
誇りを持つこと。





そうすれば自分に責任感と自信が付き堂々とした対応ができるようになる。





誤解の無いよう言っておくが、人前で偉そうな態度で臨めと言っているのではない。





身内や親せきと触れ合うような感覚で臨めばよい。





なによりも自然体が一番。

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